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水平境界

准教授:野村 英子
(のむら ひでこ)
連絡先:
石川台2号館 204 号室
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近影
研究分野
理論天文学、惑星系形成理論、赤外線・電波天文学
研究内容
近年急激に進展している赤外線・電波の詳細観測にもとづいた、原始惑星系円盤の物理・化学構造モデルの構築に主に取り組んでいます。原始惑星系円盤内でダストは合体成長、赤道面へ沈澱し、最終的に固体惑星やガス惑星コアを形成します。一方で円盤ガスは、中心星への降着や光蒸発、ガス惑星形成などを経て、散逸してゆきます。また円盤ガス中やダスト表面では、温度や密度に応じて化学反応により様々な分子種が生成されます。これらの分子種の遷移線は円盤物理量のトレーサーとなる一方で、円盤内の化学進化は生命起源分子種も含めた太陽系内物質の生成に繋がると考えられます。

私達は、円盤内ダスト進化やガス散逸、分子組成進化の理論計算により、ガス・ダストの物理・化学素過程を取り入れた包括的原始惑星系円盤進化モデルの構築に取り組んでいます。このモデルと最新の円盤観測にもとづき、惑星形成過程および彗星・隕石中に見つかる太陽系内物質の起源の解明を目指しています。またさらに、原始惑星系円盤モデルで用いられる手法を、近年太陽系外で発見されている主星近くに存在する短周期系外惑星の大気モデルの構築に応用し、系外惑星観測データから大気の物理・化学構造や惑星形成に関する情報を読み解く手法を確立したいと考えています。
一言
宇宙の諸現象も身近な物理・化学過程で説明できるものです。地道な基礎過程の勉強の積み重ねと自由な発想で、惑星形成の諸問題の解明に一緒に取り組んでいきましょう。
水平境界
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