系外惑星観測研究センター設置の目的

 

宇宙に存在する多様な系外惑星系の物理的及び化学的性質を天文学観測の手法を用いて明らかにし、太陽系を含む惑星系の形成と進化の過程を解明する。また、系外惑星観測のための新たな観測・解析手法や形態を開発する。特に、地上専用光学望遠鏡を中核とした全地球的観測ネットワークによって、宇宙望遠鏡との連携観測や高精度ドップラー分光観測などを強力かつ継続的に推進し、従来不可能であった多様な系外惑星の発見確認観測などの観測研究を展開する。これらの活動を通して、天文学の発展及び人類の宇宙観の形成に寄与する。

系外惑星観測研究センター設置の意義と緊急性

 

 今後10年間で最も重要な系外惑星探索衛星の一つである「TESS」の打ち上げが20183月に迫っている。TESSによって、将来の惑星大気や生命居住可能性などの調査に適した明るい恒星周りの惑星候補の大量発見が期待されており、これらの候補天体に対する地上追観測体制の構築が世界的に急務となっている。特に、惑星質量の測定に必須の高精度ドップラー分光観測は、安定した測定環境にある地上望遠鏡を用いてのみ実施可能であり、地上からの最も重要な観測の一つである。

 ドップラー分光観測で様々な公転周期の惑星を発見・確認するためには、ある期間の連続観測が本質的に重要であり、国内で唯一この種の観測が実施可能なのは国立天文台岡山天体物理観測所188cm望遠鏡である。同望遠鏡はこれまでにも多数の系外惑星の発見に用いられてきたが、2018年度からは国立天文台による共同利用を離れ、ユーザー主体の運用形態となる。そのため、これを国内の関連研究者と協力して系外惑星探索専用望遠鏡として運用することによって、当研究分野において一層世界をリードする観測研究を行うことができる。また、欧米と経度が120度ずつ離れている日本は地上ネットワーク観測において地理的に重要な位置にあり、日本抜きには成し得ない重要な発見に寄与することができる。

 このように、重要な宇宙望遠鏡の打ち上げと系外惑星探索専用望遠鏡の実現という千載一遇の好機をとらえ、世界最先端の研究を遅滞なく推進する。

系外惑星観測研究センターの体制

 
   中本泰史(理学院地球惑星科学系・教授)

  佐藤文衛(理学院地球惑星科学系・准教授)

  野村英子(理学院地球惑星科学系・准教授)

  奥住 聡(理学院地球惑星科学系・准教授)

  平野照幸(理学院地球惑星科学系・助教)

  河合誠之(理学院物理学系・教授)

  井田 茂(地球生命研究所・教授)

  他 学外協力研究者複数名



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