第53回系外惑星系セミナー
★☆11月よりTV会議の接続先が新しくなりました☆★    
日時 1月29日(木)14:00〜
場所 東京大学本郷キャンパス理学部1号館839号室

セミナー室までのご案内

※都内・近郊の方は、直接お越しくださるようお願い致します。

TV会議接続11月より宇宙研新MCUを利用
※接続先は必ずお守りください。
 
スケジュール 観測+理論・・・野村英子さん(京大宇宙物理)
理論・・・鈴木健さん(東大駒場)
(講演順が入れ替わる場合もあります)

「原始惑星系円盤からの赤外線分子遷移線の観測と 円盤内縁部の化学構造」
野村英子さん(京大宇宙物理)
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最近スピッツァー宇宙望遠鏡や地上望遠鏡により、原始惑星系円盤から H2O, HCN, C2H2, CH4等の様々な赤外線分子遷移線が観測されている。 これらの分子遷移線は円盤中の高温領域、すなわち円盤内縁部の惑星 形成領域の物理・化学構造をトレースしていると考えられる。また、これら の観測で検出された分子種は大質量星形成領域に豊富に存在する 分子種であり、ダスト表面反応起源である可能性が示唆されている。 本講演では、これらの観測や関連する理論モデルの紹介を行なう。また 化学反応計算に基づき、観測された分子種の化学的特徴と、観測値を 再現する為に必要な物理構造に対する制限について述べる。
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「磁気回転乱流円盤風による原始惑星系円盤の散逸と、 微惑星形成に与える影響」
鈴木健さん(東大駒場)
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局所3次元磁気流体シミュレーションにより、磁気回転不安定性起源の 磁気乱流による円盤風駆動過程を調べた。初期に与えた弱い縦磁場 が磁気回転不安定や巻き込みにより増幅される。特に、磁気圧がガス 圧より少し小さい領域-具体的には円盤赤道面から2倍のスケール高 程度の場所-で、大規模なチャネル流が形成され、このチャネル流の 崩壊が、激しく時間依存する円盤風を駆動させる。本過程がどの程度 原始惑星系円盤の散逸に寄与するかを、シミュレーションで得られた 円盤風の質量流束から見積もったところ、特に中心星近傍では非常に 大きた寄与をし得ることが判った。さらに上記で述べたチャネル流の 崩壊により、赤道面に向かう波動が励起される。これらの波動が塵の 集積に与える影響を議論する。
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