第62回系外惑星系セミナー


交通案内

※都内・近郊の方は、直接お越しくださるようお願い致します。

   
日時 2010年4月30日(金) 10:30- 4月より開始時間が変更されましたので御注意下さい。
場所 東京工業大学 石川台2号館 115号室
TV会議接続会議室番号:711297
スケジュール 10:30-11:30 加藤真理子さん (東工大)
11:40-12:40 山田耕さん (神戸大)
講演順が入れ替わる場合もあります

磁気乱流中のダスト集積
加藤真理子さん(東工大)
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微惑星形成過程における未解決問題の一つとして、センチメート ル~メートルサイズのダストが原始星へ急速に落下してしまう、 ということが挙げられる。この問題に対して、近年では、磁気回 転不安定性(MRI)による磁気乱流中でダストが集積し、自己重力 不安定を起こすことで、原始星へ落下する前に微惑星が形成する ことが磁気流体シミュレーションによって調べられた(Johansen et al. 2007)。一方、初期磁場構造によってMRIが作り出す場が 異なることがわかっている(Kato et al, 2009)。そこで、初期磁場 構造によるダスト集積過程の違いをまとめた。特に、集積ダスト によるガス速度場変形の効果を各モデルで調べた。
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Type I惑星移動への円盤の力学・熱的構造の影響について
山田耕さん(神戸大)
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円盤内でできた原始惑星がその中でどのような動きをするのか は,現在の惑星形成論においてまだ不明確な点の1つである. 原始惑星の軌道長変化量は,惑星軌道の内側と外側の円盤 ガスが惑星にかけるトルクの差で決まる.そのため,type I 惑星移動 は円盤の物理的状態に依存する.等温の状態方程式 を用いた解析によると,惑星の移動方向は内向きを示している. 最近,等温仮定を外して円盤と惑星の重力相互作用が調べられ, 負の傾きのエントロピー分布を持つ円盤中では惑星移動が 常に内向きになるとは限らないことが指摘された(Baruteau and Masset,2008).本研究では,光学的に薄い円盤内での 輻射輸送を考え,輸送効率によって惑星にかかるトルクがどの ように変化するのかを調べた.その結果,輸送効率が大きい場合 はほとんどの場合で惑星移動は内向きを示すが,等温を仮定 した場合に比べるとその移動速度は遅くなる傾向にあることが わかった.
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