第63回系外惑星系セミナー


交通案内

※都内・近郊の方は、直接お越しくださるようお願い致します。

   
日時 2010年7月16日(金) 10:30- 4月より開始時間が変更されましたので御注意下さい。
場所 国立天文台 中央棟東 輪講室
TV会議接続会議室番号:
スケジュール 10:30-11:30 木村 淳さん(CPS/北海道大学)
11:40-12:40 平野 照幸さん (東京大学)
講演順が入れ替わる場合もあります

衛星ガニメデにおける固有磁場の生成と内部構造・熱史との関係
木村 淳さん(CPS/北海道大学)
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木星の衛星にして太陽系最大の衛星であるガニメデは,衛星で 唯一大規模な固有磁場を持っている.しかし現状のガニメデに 対する理解では,ダイナモの詳細はおろか内部層構造の量比に 関しても不明確で,特に金属コアは存在の有無さえ決定できて いない.これは,内部構造の推定に対して現在利用できる観測 量が,探査機の航路を追跡した重力場データ(衛星の慣性能率) と平均密度のみだからである.こうした現状を受け,固有磁場 (コアダイナモ)の発生を理論的に確認し,また磁場の発生時 期を明らかにするために,金属コア熱史に関する数値シミュレ ーションを行った.内部層構造(各層の量比)を変化させたパ ラメタスタディを行い,固有磁場発生の条件に基づいて内部構 造に関する新たな制約を設けた.
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トランジット惑星系の観測による惑星系の進化の解明
平野 照幸さん (東京大学)
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これまで見つかった太陽系外惑星の数は450個以上にのぼり, 最近ではその性質による惑星系の分類や,惑星の起源の統一的な理解が 進んでいる。見つかった惑星系の中でも惑星による食が起こるトランジット 惑星系では,多くの追加的な情報が得られ特に重要である。 トランジット惑星系ではロシター効果と呼ばれる現象によってこれまで 多くの系で星の自転軸と惑星の軌道公転軸の天球面上でのなす角度が 調べられている。また最近では2つの回転軸の3次元的に求める取り組みも なされつつあり,惑星の形成・軌道進化に関する理論的研究との比較が 注目を集めている。本セミナーでは2つの回転軸の関係を調べるこれまでの 取り組みを概観し,最新の観測結果が与える惑星系の進化への示唆を述べる。
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