第65回系外惑星系セミナー


交通案内

※都内・近郊の方は、直接お越しくださるようお願い致します。

   
日時 2010年10月26日(火) 10:00-
場所 東京大学 理学部1号館843号室
TV会議接続会議室番号:
スケジュール 10:00-11:00 福井暁彦さん(名古屋大学)
11:10-12:10 藤井友香さん(東京大学)
講演順が入れ替わる場合もあります

Transit Timing Variations (TTV) 法を用いた追加惑星の探索
福井暁彦さん(名古屋大学)
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 トランジット惑星系に複数の惑星が存在すると、惑星同士の重力 相互作用などによりトランジット周期に変化が生じる。この変化 (Transit Timing Variations, TTV)を捉える事でトランジット惑星 系の追加惑星を検出することが可能であり、TTV法として近年注目 されている。TTV法は特にトランジット惑星と軌道共鳴関係にある 惑星に検出感度が高く、条件によれば地上の中小口径(0.5-2m)望遠 鏡でも地球質量程度の惑星が検出可能である。
また、TTV法を用いてホットジュピターと共鳴軌道の惑星を探索す ることでホットジュピターの形成過程にも迫ることが可能である。 我々はMOAの口径61cmの望遠鏡を用いてトランジットホットジュピ ターWASP-5bの測光観測を行い、追加惑星によるTTVの兆候を検出 した。本講演では最近のTTV惑星探索の情勢および我々の観測結果 について紹介する。
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系外惑星の直接撮像に向けて
藤井友香さん(東京大学)
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これまでに検出された系外惑星のほとんどは視線速度法やトラン ジット法といった間接的手法によっているが、今後10年20年といっ たタイムスケールでは、直接撮像による系外惑星の検出・特徴付け にも注目が集まってくるだろう。惑星の光の中でも、可視~近赤外 領域にあらわれる惑星の反射光の成分は、大気の詳細、惑星表面の 組成やその非一様性、赤道傾斜角などの情報が含まれるという点で 有用である。特に最近ではハビタブル惑星の候補も検出されてきて いるが、液体の水(海)の有無や植生の存在などといった生命環境に 関わる情報を得るためにも、反射光は重要な役割を果たすと考えら れる。本セミナーでは、将来の系外惑星の直接撮像計画を念頭にお き、地球型や木星型惑星の反射光に関する研究を概観しつつ、スペ クトルや時間変化から惑星表面を再構築する方法について議論する。
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