第66回系外惑星系セミナー


交通案内

※都内・近郊の方は、直接お越しくださるようお願い致します。

   
日時 2010年11月30日(火) 10:00-12:30
場所 東京工業大学 石川台2号館 115号室
TV会議接続会議室番号:
スケジュール 10:00-11:00 高木 悠平さん(神戸大)
11:10-12:10 堀 安範さん(東工大)
講演順が入れ替わる場合もあります

高分散分光観測による前主系列星の年齢決定法
高木 悠平さん(神戸大)
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星及び惑星の形成過程を観測的に明らかにする上で、前主系列段階にある星の年 齢決定は非常に重要である。これまでは、前主系列星の光度と温度を求め、進化 モデルと比較して年齢を決めるという方法が多く用いられてきた。しかし、前主 系列星の光度は、距離・減光・ベーリングによる不定性が含まれているため、年 齢を正しく決定することが困難だと考えられる。本研究では、高分散分光観測か ら前主系列星の表面重力を求めることによって年齢を決定する新しい手法の確立 に取り組んでいる。本講演では、本研究で用いた具体的な手法と、年齢決定精度 及び光度を用いて求められた年齢との比較などを紹介する。
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太陽系のガス惑星形成に向けて
堀 安範さん(東工大)
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 ガス惑星形成のシナリオの一つとして、コア集積モデルが提唱されている。こ のモデルでは、コアがある臨界質量(臨界コア質量)に到達すると、原始惑星系 円盤ガスを暴走的に捕獲し、ガス惑星を形成すると考えられている。これまで臨 界コア質量は10倍の地球質量以上とされており、コア集積モデルが土星のように 大きなコアを持つガス惑星の形成モデルとして有力視されていた。一方で、木星 のような小さなコア(10倍の地球質量以下)のガス惑星形成が問題であった。  今回の発表では、微惑星の集積過程で起き得る大気汚染の効果に注目し、小さ なコアを持つガス惑星形成が可能であることを示す。その反面、従来の描像とは 異なり、大きさコアを持つガス惑星形成が困難になる可能性もあり、そのことに ついても言及する。最後に、この結論を踏まえて、コア集積モデルと円盤不安定 モデルの両側面から、太陽系のガス惑星形成を再考する。
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