第68回系外惑星系セミナー


交通案内

※近郊の方は、直接お越しくださるようお願い致します。

   
日時 2010年2月15日(火) 10:00-12:30
場所 宇宙科学研究本部相模原キャンパス 新A棟6階1606号室
TV会議接続会議室番号:
スケジュール 10:00-11:00 村上尚史さん(北海道大学)
11:10-12:10 村主崇行さん(京都大学)
講演順が入れ替わる場合もあります

地球型系外惑星の直接撮像に向けた観測機器の開発
村上尚史さん(北海道大学)
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観測技術の発展に伴い、系外惑星の直接撮像に成功した例が報告され始めてき た。しかしながら、現在撮像されている惑星は、主星から遠く離れた巨大惑星に 限られている。次なる大きなマイルストーンは、地球型のハビタブル惑星の直接 撮像、およびそのキャラクタリゼーションであろう。ハビタブルゾーンの地球型 惑星を直接撮像するためには、超高コントラスト・高空間分解能・広帯域・高効 率な観測機器が要求される。我々は、このような観測を目指し、焦点面マスクコ ロナグラフ法の開発を行なってきた。近年、フォトニック結晶技術を利用して、 恒星光の位相を精密に制御するコロナグラフマスク(8分割位相マスク,光渦マ スク)を提案した。フォトニック結晶とは、屈折率にナノメートルスケールの周 期性をもたせた人工結晶で、光を自在に制御できる次世代デバイスとして注目さ れている。これまでに、試作したマスクによる室内デモ実験を行い、広帯域光に 対して高いコントラストの実証に成功した。我々はまた、本観測機器を応用した 偏光観測法も検討している。系外惑星の偏光情報からは、惑星表面に関するより 詳しい知見が得られるかもしれない。本講演では、提案する観測機器の概要と開 発状況、および将来の展望について報告する。
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GPU並列計算による原始惑星系円盤MRIの高解像度シミュレーションに向けて
村主崇行さん(京都大学)
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私は東工大のTSUBAMEや長崎大学のDEGIMAなど、GPU並列計算機上で動く磁気流体コードを現在開発しており、 これによりシミュレーション天文学のさまざまなテーマの中でも、高解像度が必要な部分に貢献できればと考えています。 とくに、まずは原始惑星系円盤のMRIを始めとする電磁気現象を解明しようとおもって、コード開発をすすめています。 普段のセミナーのテーマとは少し毛色が違いますが、開発の過程や、どこまでの解像度、速度の計算が可能になるか の見積もりを示したうえで、どのようなシミュレーションをすれば面白いかについて、みなさんと議論できたらと思います。
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