第76回系外惑星系セミナー


交通案内

※都内・近郊の方は、直接お越しくださるようお願い致します。

   
日時 2012年08月01日(水) 13:30-16:00
場所 JAXA 宇宙科学研究所 相模原キャンパス 研究管理棟6階1606号室
TV会議接続会議室番号:
スケジュール 13:30-14:30 櫨 香奈恵さん(JAXA宇宙科学研究所)
14:40-15:40 田中 圭さん(京都大学)
講演順が入れ替わる場合もあります

「Development of binary shaped pupil mask coronagraph for the observation of exoplanets」
13:30-14:30 櫨 香奈恵さん(JAXA宇宙科学研究所)
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太陽系外惑星(系外惑星)の直接観測は、惑星の誕生から進化、多様性、また究 極的には地球外生命の兆候にも迫る、人類の宇宙観に関わる重要な研究 テーマ である。本研究では、系外惑星を直接観測するための高コントラスト撮像装置 (バイナリ瞳マスク・コロナグラフ)の開発をおこなった。1. 星像差分法がバ イナリ瞳マスク・コロナグラフのコントラスト改善にとって有益であること、2. このコロナグラフがマルチカラー/ブロードバンド光源においても広い波長域で コントラスト改善を生み出すこと、3. そして、新たに開発した、より実用化に ふさわしい、自立型マスクが従来の基板マスクと同等のコントラスト改善性能を 発揮したこと、を実証した。本研究は、 コロナグラフを実用化するために不可 欠な課題であるのみならず、実際のコロナグラフ観測に即した実証であるという 点で新しい。
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「大質量星形成における降着円盤への輻射フィードバック」
14:40-15:40 田中 圭さん(京都大学)
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観測的には>100Msunのような非常に重たい星も発見されているが、これら 大質量星の形成過程は良く分かっていない。2000年代以降、観測・理論共に 大質量星も(小質量星と同様に)円盤降着によって形成されることを支持される ようになってきた。しかし、この降着円盤の構造・性質や円盤への輻射フィード バックの理解はまだ十分にはされていない。 そこで、本研究では大質量星周りの2次元輻射輸送計算を用いて、「光蒸発」 というフィードバックを調べた。数値計算結果を再現する解析的公式の導出に 成功した。この公式から光蒸発によって60Msun程度で質量降着は止まりうる ことを示した。 もし時間が余ったら、最近始めた低金属量星周りでの降着円盤の安定性に ついても簡単に紹介する。
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