数値地球惑星科学演習初回マニュアル
目次
No.1: ログインの方法
表示されている画面に自分のユーザー名とパスワードを入力してください
 
No.2: ディレクトリとは
ディレクトリとはWindowsでいうフォルダのことです。UNIXではディレクトリといいます。
 
ホームディレクトリ(Home Directory)
  ユーザー単位に割り当てられる作業用のディレクトリのことを示します。UNIXはマルチユーザOSであり、すべての領域に対してファイルの読み書きをすることができません。
  自分で自由にファイルの読み書きができる領域のことを指すと思ってください。それ以外のディレクトリでは、必要に応じて読み書きに制限を加えてあります。
 
関連コマンド&使用方法
ls カレントディレクトリ(今いるディレクトリ)内のファイルを表示します
ls -a 通常ファイルに加えてドットから始まるファイル(隠しファイル)も表示します
ls -l ファイルの最終更新日時やファイルの所有者、権限などを表示します
pwd カレントディレクトリを表示します(今どこにいるのかが分かる)
 
使用例(使用環境に依存しますので、必ずしも同じように表示されません)
 
ls
 
No.3: ディレクトリの作成・削除・移動
ディレクトリの作成(Make Directory)
ここではディレクトリの作成の方法を紹介します。Windowsでは大抵の方が
「右クリック」 -> 「新規作成」 -_> 「フォルダ」
のように作成していたと思いますが、UNIXでは通常mkdirというコマンドを使用します。
なお、このコマンドはDOSにもありましたので、なじみのある人もいるかも
 
ディレクトリの削除(ReMove Directory)
ディレクトリの削除の方法を紹介します。rmdirというコマンドを使用します。
注意点としては、このコマンドはディレクトリの中身が空のときのみ使用できます。
中にファイルがある場合はエラーが生じます。
「じゃあ中にファイルがある場合はどうするんだ!?」という疑問が生じるかもしれません。
それは次のファイルの削除の項目で解説しますので、後のお楽しみにしてください。
 
ディレクトリの移動(Change Directory)
カレントディレクトリから別のディレクトリへ移動する方法です。Windowsではエクスプローラを立ち上げてマウスをクリックするだけでしたが、UNIXではcdというコマンドを用います。
 
関連コマンド&使用方法
mkdir 作成ディレクトリ名 カレントディレクトリ内に指定したサブディレクトリを作成します
rmdir 削除ディレクトリ名 指定した空のディレクトリを削除します
cd  移動先のディレクトリ カレントディレクトリから指定したディレクトリに移動します
 
使用例(使用環境に依存しますので、必ずしも同じように表示されません)
 
ls
 
No.4: ファイルの移動・コピー・削除
ファイルの移動(MoVe)
ここではファイルの移動方法を紹介します。
Windowsではマウスのドラッグで移動した方がほとんどだと思いますが、
UNIXでは通常mvというコマンドを使用します。書式としては
mv 移動させるファイル  移動先パス
のようになります。
また、このコマンドには名前の変更の機能もあります。色々試してみてください。
 
ファイルのコピー(CoPy)
ファイルのコピーの方法を紹介します。cpというコマンドを使用します。書式は
cp   コピー元ファイル  コピー先パス
なお、ディレクトリを中身ごとコピーする場合は-rオプションを使用します。書式は
cp   -r  コピー元ディレクトリ  コピー先パス
 
ファイルの削除(ReMove)
最後はファイルの削除方法です。rmというコマンドを使用します。書式は
rm   削除するファイル
なお、ディレクトリ削除の項目で紹介しなかったディレクトリを中身ごと削除する方法は、このrm-rオプションを使用します。書式は
rm   -r  中身ごと削除するディレクトリ
なお、削除したファイルは絶対に元に戻りませんので、注意が必要です
 
関連コマンド&使用方法
mv 移動させるファイル  移動先パス ファイルを移動先に指定したパスに移動させます
cp   コピー元ファイル  コピー先パス ファイルを指定したパスにコピーします。-r オプションを付けることで、ディレクトリのコピーも可能です
rm   削除するファイル ファイルを削除します。-r オプションを付けることで、ディレクトリの中身ごと削除も可能です
 
使用例(使用環境に依存しますので、必ずしも同じように表示されません)
 
ls
 
No.5: テキストの参照、印刷
ここではテキストファイルの中身を参照する方法、そして印刷する方法を解説します。
 
テキストの参照
  テキストファイルの中身を確認するのにいちいち上述したemacsを使用するのは時間がかかります。参照するだけならばターミナル上で見るのが一番早いのです。使用するコマンドはmorelessです。
 
テキストの印刷
  印刷する方法は慣れないと少し複雑です。まず、ファイルの形式を変換します。プリンタはテキストファイルそのものは読み込めません。PS(Post Script)形式に変換する必要があります。
  Windowsでは、実はプリンタドライバがすべてやってくれていますので、自分でやる必要がなかったんですね。この際使用するコマンドはa2psです。

a2ps 変換元テキストファイル > 変換後のPSファイル

形式を変換したあとは、印刷するだけです。使用するコマンドはlprです。

lpr  -Pプリンタ名  PSファイル名

  プリンタには一つ一つ名前がついています。Windows上で印刷するときにプリンタをマウスで指定するように、UNIXでは-Pオプションの後ろにスペースなしでプリンタの名前で指定します。

  なんかよく分からない、意味不明という方は、以下の形式を丸暗記してください。以下のように入力すれば、テキストファイルから直接印刷できます(UNIXのパイプという機能を使っています。)

a2ps  印刷するファイル  |  lpr  -Pプリンタ名
 
関連コマンド&使用方法
more  textfile テキストファイルの中身を参照します
less  textfile テキストファイルの中身を参照します。moreとは使用方法が異なります。
a2ps textfile > PSfile テキストファイルからPSファイルに変換します。
lpr  -Pprinter  PSfile PSファイルを-Pの後に指定したプリンタに印刷します。
 
No.6: emacs(一般的なテキストエディタ)の使用
emacs概要
emacsとはテキストエディタの種類の1つで、 高機能でカスタマイズ性の高いスクリーン・エディタとして、viに並び、UNIXのプログラマを中心としたコンピュータ技術者に人気があります。
 
起動
emacsというコマンドを打ち込むことによって起動します
 
emacsの起動  

emacsを起動したときの模様です。ここに文字列をキーボードから入力することによって テキストの編集ができます。
 
セーブ
テキストの編集が終了した時点でC-x C-sを押すことによってセーブできます。これは Ctrlキーを押しながらxを押し、その直後にCtrlキーを押しながらsを押すという意味です。
よく分からないという方は、以下に示す方法を用いてください。
 
emacsの起動  

emacsをマウスを使ってセーブする模様です。[Files]メニューから[Save Buffer]を選びます。 Bufferとは、未編集のものを一時的に保存していた場所を指し示しています。
ここを見るといろいろなショートカットがあることが分かります。分からなくなったら参照しましょう。
関連コマンド&使用方法
emacs 編集ファイル名 指定されたテキストファイルをemacsで編集します。
編集ファイル名を入れない場合は新規作成とみなされます。
 
No.7: メールの使用方法
メール概要
今回発行したアカウントにはメールアカウントも含まれていますので、メールが使用できます。 メールを見るにはxemacsを使用します。その上にmewというインターフェースを使用します。
 
起動
xemacsを起動した状態で、M-xと入力します。M-xとは、Metaキーを押しながらxを押すと言う意味です。
ターミナルから直接起動する場合、xemacs -e mewと入力しましょう。
 
受信
mewを起動したときに自動的に受信します。そのとき、パスワードを入力する必要があります。なお、起動時以外に 受信したい場合はiを押せば同じように受信できます。
 
muleの起動  

mewを起動したときの模様です。
 
muleの起動  

起動後、今まで受信されたメールが表示され、パスワードが要求されます。
 
メールを読む
↑↓キーで読みたいメールを選択し、spaceキーを押します。
 
メール作成・送信
mew起動中にw(write)を押すとメールを書くモードに変化します。(下図参照) 送信宛、件名、内容を記入したらC-c C-cを押すと送信できます。
 
メール作成  

メールを作成します。注意としては"----"より上のフォーマットは変更しないようにしましょう。
 
関連コマンド&使用方法
xemacs -e mew emacsを介さず、直接mewを起動します。