第234回 | |
日時 | 平成13年12月19日(水)17:00より |
場所 | 東京工業大学理学部地球惑星科学教室会議室 石川台2号館315号室 |
講 演 者: | 小畠 秀和(東北大学) |
講演題目: | コスミックダスト形成メカニズム解明のための微小重力下での凝縮実験 |
内容: |
コンドライト隕石や、宇宙塵を構成している物質が、どのような温度・圧力条件で、
どの程度の時間スケールで、原始太陽系星雲ガスから凝縮するのかを知ることは、原
始太陽系星雲の物理的(温度・圧力)進化過程を読み解いていく上で重要な課題であ
る。しかし、重力の存在する地上での凝縮実験では熱対流が生じる。そのため、(1
)温度・ガス濃度場が乱され、凝縮粒子が核形成した際の条件を決定することが難し
い(2)対流によって粒子が運ばれるため、凝縮粒子が形成された場所が分からなく
なる、といった問題が生じる。こうした問題を解決するために、航空機や落下塔を利
用した微小重力環境下において、隕石や宇宙塵を構成している代表的な物質の凝縮実
験を開始した。 セミナーでは微小重力実験で得られた凝縮粒子の形成条件を明らかにするとともに、 地上で形成された粒子とどの様に異なるのかということを紹介する。さらに、凝縮粒 子が形成される蒸発源近傍のガス温度・濃度分布を、干渉計を用いることでリアルタ イムに測定することを試みたので、その結果についても紹介する。 |