第263回 | |
日時 | 平成16年6月4日(金)17:00より |
場所 | 東京工業大学理学部地球惑星科学教室会議室 石川台2号館315号室 |
講 演 者: | 岡本征雄 氏 ((財)地球環境産業技術研究機構) |
講演題目: | 二酸化炭素を地中に貯める |
内容: |
地球温暖化の原因である二酸化炭素の大気中への排出を
削減するために、全世界で地球工学的な二酸化炭素隔離技術開発への
取り組みがされ始めている。特に二酸化炭素の地中貯留に関しては、
一部ではすでに実用化がされている。日本においては、経済産業省による
地中貯留プロジェクトが実施されており、新潟県長岡市において
二酸化炭素の圧入テストが開始された。二酸化炭素の地中貯留は
従来の石油工学技術の応用で容易に実現可能である。 しかしながら、経済性や安全性の面からの厳しい評価に耐え得るように、 圧入された二酸化炭素の長期的挙動や環境影響についての 多岐にわたる研究が必要である。 本セミナーでは、二酸化炭素地中貯留技術についての概略を述べ、 国内外で実施されているプロジェクトを紹介し、 現在課題となっている点を明確にする。 また、トピックとして、砂岩内部における二酸化炭素の気相生成の観測、 格子ボルツマン法による多孔質体内部二相流シミュレーション、 蛇紋岩体を利用した二酸化炭素鉱物固定計画などについて述べる。 |