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【特集 第二弾】 COE特任助教 玄田 英典

    ■ 惑星と惑星をぶつける!


tokushu
    地球と火星が衝突したらどうなるのか?
    月が落ちてきたらどうなるのか?

  たぶん大変なことになるだろう。研究なんてしている場合ではない。しかし、そんなことは少なくともあと50億年ぐらいは起こらないから心配しなくてもよい。

しかし、太陽系が作られた45億年前には、そのような天体規模の衝突が頻繁に繰り返されて、現在の惑星系、つまり、地球や火星、木星などが作られたことがわかっている。特に、地球型惑星の形成の後期には、現在の地球の1/10程度の惑星(ここでは原始惑星と呼ぶ)が頻繁に衝突合体を繰り返して、現在の惑星系の姿が形成されたことがわかっている。

私は、そのような45億年前に起こった原始惑星同士の衝突を、コンピューターの中で再現し、どのようなことが起こるのかを調べ、最終的にどのような惑星系が形成されるのかを研究している。原始惑星同士の衝突はとても激しい。衝突によって惑星全体がドロドロに溶ける。大量の岩石が蒸発することすらある。時には原始惑星がバラバラになることもある。このような激しい衝突は、現在の地球型惑星の特徴、たとえば、惑星の個数や、自転速度、衛星の有無、海・大気の形成などに大きな影響を及ぼすはずである。

私はこのような研究を通して、最終的には、生命を育んだ環境を備えた地球のような惑星が作られることが普遍的なことなのかどうかを調べていきたいと思っている。

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