第299回

日時 平成19年7月18日 水曜日 午後5時より
場所 東京工業大学 石川台6号館 404号室 
<講師> 青木 尊之先生 (東工大 国際学術情報センター)
<題名> 「高精度な数値流体計算とビジュアリゼーション」

流体現象は地球惑星科学の中でも重要な要素であり、流体方程式に対する様々 な数値計算手法が 提案されている。離散化された空間格子上で差分法などの古典的な手法で計算 すると、数値粘性 が解を重要なピークを塗り消したり、長時間計算に耐えられないことが多い。 マルチモーメント ・スキームと呼ばれる CIP法やIDO法は格子点上の値に加えて勾配や積分値を従 属変数として時間 発展させる手法である。これらを用いることにより、爆発現象や2相流などの 急激な物理量の変化 を伴う流体現象を高精度に計算することができる。また、最近開発した保存形 IDO法は物理量の 保存性を保証するだけでなく、計算安定性と高精度計算を両立させる手法であ り、電磁流体力学 や Plasma Kineticsでの高精度計算が期待されている。講演では計算手法の解 説に加え、大規模流 体計算のビジュアリゼーションについても示す。


Last-modified: 2007-07-12 (木) 17:20:09 (6133d)