第313回

日時 平成20年11月12日 水曜日 午後5時より
場所 東京工業大学 石川台6号館 404号室 
<講師> 熊澤 峰夫 先生 (静岡大学理学部客員教授)
<題名> 「見えない地球内部を物理的に観る (Acoustic Frequency Comb/ACROSS)」

1994年以来、見えない地球内部を理解するための観測の基本的原理と現実的で有用な方法の研究に投資した。物理的対象は、「波」を使って見る、視る、観る、測る。でも現実の観測、監視では、情報としての信号に限度があり、それが雑音に埋もれる。その困難を越えるいろいろな方法が開拓されてきたけれども、「地下は見え難くて当り前」という常識を拒否すれば不充足感がつのり、抜本的な新機軸を欲しくなる。それには、研究の方法論の検討から始めるのがよい。

昨今やっと、望んでいたアプローチが具体的に見えてきたと思われるので、それを紹介する。

1. 理解するとはどういうことか? モデルと制約

2. 観測とその問題、観測で得るシャノンの情報量

3. アクロスという刷新的な技術とそれを支える理論

4. グリーン関数の観測的決定と誤差評価:データの実例

5. 周波数コムという用語がもつ影響

6. 高精度のグリーン関数の観測データを有効に使う方法

7. 線形力学系なのに、波動論はなぜむずかしいのか?

8. 線形数値波動論:偏微分方程式を代数方程式に変換する試み

9. 次世代へむけた夢:地球をイスカンダルにする。

限られた時間で伝えられる分だけを話す。内容は専門的で領域外のひとにはわかりにくいだろうが、研究をするスタンスやムードを伝えられたら幸いである。


Last-modified: 2008-11-07 (金) 18:37:34 (4728d)