第347回

日時 平成23年10月26日 水曜日 午後5時より
場所 東京工業大学 石川台2号館 318号室 
<講師> 栗田 敬 先生 (東京大学 地震研究所 教授) 
<題名> 太陽系の多様性の中の地球

太陽系の様々な天体の研究は探査機によって得られた情報に裏打ちされて大きく進展してきた.しかしながら地球が持つ圧倒的な情報の量 とその知見の蓄積にはかなうものはない.惑星科学の研究を進めるにあたり地球科学が開発をしてきた手法や営々と積み重ねられてきた概 念は大変に有用な指針となる.一方遙かに少ない情報のもと、観測事実の裏付けが十分には取れていないあやふやな概念の多い惑星科学の 研究は 地球の研究にとって全く役に立たないものであろうか? セミナーではこの疑問を出発点に惑星科学と地球科学の関わる問題を3つ取り上げ て解説をしたい.1)氷衛星と地球、2)火星システムと地球システム 、3)火星の火成活動の進化.これらの研究の紹介を通して私が主張したいことは、太陽系の多様性の中に地球を位置づけることで我々の 地球の理解は大きく進展しうる、という点である.


Last-modified: 2011-10-24 (月) 16:32:10 (4710d)