第354回

日時 平成24年10月3日 水曜日 午後5時より
場所 東京工業大学 石川台2号館 318号室 
<講師> 出倉 春彦 先生 (愛媛大学 上級研究員センター 博士研究員)
<題名> 「地球惑星内部物質科学と第一原理計算」

理論物理学、及び実験物理学の両面の性質を有する計算物理学は、計算機の発展に伴って現在極めて実際的な学問分野としてみなされている。その中でも、量子力学(及び統計力学)を第一原理として非経験的に物性量を評価する、いわゆる“第一原理計算”は、実験的な検証が困難な惑星深部の温度・圧力条件下における物性予測の際に極めて有効な方法であると考えられている。本セミナーでは、“密度汎関数理論”という理論に基づいた第一原理計算手法の概要を説明すると共に、近年に私が取り組んできた研究(二酸化物の極高圧相転移、鉱物の高温高圧下における格子熱伝導、等)を計算事例として紹介する予定である。

【講演者コメント】必要な予備知識は特に求めません。学生、特に「第一原理計算は魔法の杖か?」と感じている方が本セミナーに参加していただければと思います。私自身、未だ浅学非才の身です。皆さんと大差ありません。どうぞ気兼ねなく色々と質問してください。よろしくお願いします。


Last-modified: 2012-11-02 (金) 15:36:01 (4485d)