第366回

日時 平成25年10月23日 水曜日 午後5時より
場所 東京工業大学 石川台2号館 318号室 
<講師> 野村 英子先生 (東京工業大学 准教授)
<題名>「分子輝線で探る原始惑星系円盤内の惑星形成過程と物質進化」

<要旨>

若い星に付随する原始惑星系円盤は、惑星系の母胎であると考えられている。近年の赤外線・電波分光観測技術の向上により、惑星の材料となる円盤内のダストとガスの詳細な観測が盛んに行われている。特にミリ波・サブミリ波大型干渉計ALMAは、円盤内の惑星形成領域の物理・化学構造を明らかにすると期待される。

我々は輻射輸送計算や化学反応計算を用い、原始惑星系円盤の物理・化学構造モデルを構築している。セミナーでは最近の研究から、円盤内における複雑な有機分子生成について議論する。星間空間において複雑な有機分子はダスト表面反応により生成されると考えられている。セミナーでは我々の化学反応計算に基づき、円盤内のダスト表面分子と太陽系の彗星の組成の関係、また、ALMAによる複雑な分子の輝線の観測可能性について議論する。さらに、若い星団内の円盤からの分子輝線についても議論する。若い星団内では、近傍の大質量星からの紫外線照射により円盤が光蒸発していると考えられるが、セミナーでは、ALMAを用いた分子輝線観測による光蒸発条件の検証法に関して議論を行う。


Last-modified: 2013-10-21 (月) 01:43:27 (2919d)