第414回

日時 平成30年11月21日 水曜日 17時より
場所 東京工業大学 地球生命研究所 ELSI-1ホール 
<講師> 黒澤 耕介先生(千葉工業大学 惑星探査研究センター)
<題名> 衝突放出過程再訪

 高速度天体衝突が起こると衝突された天体の表層物質が上空に向けて放出される. 衝突放出過程は惑星科学の諸問題に現れる基本的な過程であるため, 長年に亘り研究されてきた. 衝突放出過程には衝撃圧, 放出速度, 放出質量が異なる3過程(1)衝突噴射(Jetting), 衝突剥離(Spallation), 衝突掘削(Normal excavation)が存在することが知られている. 我々は近代的な衝突実験装置, 数値衝突計算コードを複合的に用いてこの3過程を統一的に説明する物理モデルを提案している. 講演では衝突放出の3過程についてそれぞれの惑星科学的な重要性を解説しつつ, それをどのように再評価していったか?についてお話したい.

参考文献 1. Kurosawa et al. (2015), JGR-Planets 120, 1237-1251. 2. Kurosawa et al. (2018), Icarus 301, 219-314. 3. Kurosawa & Takada (2019) Icarus 317, 135-147.


Last-modified: 2019-01-16 (水) 13:20:54 (2152d)