第434回

日時 令和5年7月26日 水曜日 午後1時より
場所 ELSI1号館 MISHIMAホール(ZOOMによるハイブリッド開催)
 <講師> 原田 真理子 先生
 <題名> 古環境モデリングと生命科学実験から明らかにする地球環境と生命の進化
 <講師> 遠藤 美朗 先生
 <題名> 硫黄同位体異常から解読する初期地球の大気組成
 <講師> 田中 圭 先生
 <題名> 大質量星形成:宇宙史を通じた星・惑星誕生過程の解明を目指して
 

【原田 真理子 先生】 タイトル:初期太陽系環境を模した条件での化学反応速度実験: 原始太陽系円盤の物理化学条件

要旨:今から約20億年前にあたる原生代初期は、全球凍結、大気酸素濃度の上昇、そして生物の跳躍的な進化が同時期に生じた特徴的な時代である。本発表では、これらの間の因果関係や、地球史を通じた生命と環境の相互作用について、生物地球化学循環モデリング、分子系統解析、祖先型タンパク質復元実験などの複合的アプローチから検証した結果を紹介する。

 

【遠藤 美朗 先生】 タイトル:硫黄同位体異常から解読する初期地球の大気組成

要旨:地球史において大気の化学組成は大きく変化してきた。特に太古代の大気は無酸素であったと広く信じられている。その根拠の1つは、太古代の堆積岩のみから発見される硫黄同位体異常である。私は、その硫黄同位体異常から大気組成のさらなる復元が可能であると期待し、同位体異常のメカニズムを調べる実験に取り組んできた。さらに、その結果を利用した数値計算の研究も進めている。これまでの実験とその結果の応用した今後の展望ついて述べる。

 

【田中 圭 先生】 タイトル:大質量星形成:宇宙史を通じた星・惑星誕生過程の解明を目指して

要旨:宇宙環境は138億年の歴史を通じ、絶えず変化してきました。そのなかで星や惑星の形成過程は普遍的たったのでしょうか?それとも多様性があったのでしょうか?この天文学における基幹的問題に対して、僕は理論と観測を組み合わせ「大質量星形成」に焦点を当てて研究を進めてきました。本講演では、自己紹介を交えつつ、僕が行ってきた、そしてこれから皆さんと挑戦したい研究についてお話ししたいと思います。

 

添付ファイル: file地惑セミナー2023_ニューカマー.pdf 131件 [詳細]

Last-modified: 2023-07-21 (金) 20:29:12 (283d)